2020-11-16

Ch.テイラー『世俗の時代』読みました

 上巻 下巻

「私たちはキリスト教的な反 - 暴力の福音的な像を指し示すことができる。それは、通常ならばスケープゴートによる浄化へと向かうエネルギーの変容である。すなわちそれは、暴力の支配者となることなく、つまり悪を全滅させるための力として暴力を用いることをせず、むしろ自分自身を暴力へと差し出すことで、暴力への恐怖に打ち勝とうとする変革である。暴力に愛と赦しをもって応じ、そうすることで善良さと癒しの源泉の栓を開け、それらが流れ出すようにするのである。」

上下巻(しかも上下段組)でめちゃめちゃ長かった。話の進むペースがのろい。冗長。おじいちゃんが書いた本という感じ。ま、でもキリスト教の歴史を細かく読み解いてあり、勉強になりました。ただしカトリックの歴史観を書いただけにとどまり、哲学的にはつっこみが浅いところもあるように思う。